サイベリアンの「しっぽ」を知って「キモチ」を知ろう!!

◆サイベリアンの「しっぽ」はこんなにすごい!?
サイベリアンのチャームポイントのひとつともいえる「しっぽ」。
実は様々な機能を持っています。
サイベリアンのしっぽは、
「感情表現」から「日常生活の支え」まで、
サイベリアンの毎日の生活に欠かせない役割を担っています。
「サイベリアンのしっぽを知ることは、
愛サイベリアンを制す」といっても過言ではありません!!
今回は、意外と知らない「サイベリアンのしっぽの秘密」を覗いてみましょう。
◆サイベリアンはしっぽで「キモチ」を伝える!?
サイベリアンのしっぽの重要な役割のひとつが、
「感情表現の手段」です。
よく「犬がしっぽを振っている時は嬉しいとき」といいますが、
サイベリアンも犬と同じようにしっぽから感情を読み取ることができます。
サイベリアンが何を思っているかは、
飼い主さんにとっては、知っておいても損はないはずです。
ポイントをご紹介しますので、
ぜひ「しっぽの様子」に注目してみてください!!
初めてサイベリアンを飼うと気持ちがわからなくて、
どう接したらいいか分からないこともあるかもしれません。
そんなときは、
しっぽの状態を見て判断するのも1つの方法です。
サイベリアンのしっぽには、
「バランス」をとったり、
「マーキング」したりする役割の他、
「感情を伝える役割」もあります。
それでは、可愛らしいサイベリアンの「しっぽ」の動きに隠されている「キモチ」を紐解いていきます!!
◆しっぽを垂直に立てる
「嬉しいとき」や、「甘えている時」の表現です。
「何かを要求する時」にもしっぽを立てます。
- お腹が空いている
- 撫でてもらいたい
- 遊んでもらいたい
などの場合にしっぽを立てることが多いようです。
しっぽを立てると居場所が分かりやすくなるため、
子猫がお母さんネコにアピールするために、
しっぽを立てるようになったと言われています。
また、お母さん猫におしりをキレイになめてもらうときもしっぽを立てるので、
そのなごりという考え方も。
また、しっぽの先を少し前向きにしていたら、
飼い主さんに挨拶してくれているようです。
サイベリアンが「しっぽを立ててすり寄ってきたとき」は、
なでたりしてたくさん甘やかしてあげて下さい。
「ご飯が食べたいよ~」と甘えていることもあるので、
空腹ではないかもチェックしましょう。
◆しっぽを膨らませる
驚き・恐怖を感じた時や相手に対して威嚇する時、
「臨戦態勢時の表現」です!!
体中の毛を逆立たせることもあり、
こうすることで体を大きく見せようとしています。
サイベリアンの子猫は、初めて見るものが多く好奇心も旺盛。
大人のサイベリアンに比べて「驚きやすい」ため、
しっぽを逆立てている姿を見る機会も多いと思います。
この状態のときは気が立っているので、
威嚇しているものが危険なものでなければ、
そっと見守ってあげてください。
◆激しくパタパタ動かす
しっぽを勢いよくパタパタと動かしているときは、
イライラしています。
「怒っているんだぞ」と言いたげに、
地面に強く打ち付けたり、激しく左右に動かしているので、
すぐに機嫌が悪いことを察知できるでしょう。
そんなときに「だっこしたり」「話しかけたり」することは禁物です!
余計に機嫌を損ねることになってしまいます。
コミュニケーションをとりたいときも、
サイベリアンが落ち着いてからにしてあげてくださいね。
◆しっぽを足の間に挟む
身体を小さく見せることで、
「服従・敗北」を示しています。
負けを認めることで相手に
「もう攻撃しないでほしい」という感情を伝えようとしています。
喧嘩に負けた猫や恐怖心を感じている猫等に見られます。
◆しっぽをダランと下げる
「体調が悪い時」や「落ち込んでいる時」の表現です。
もしも猫がしっぽをダランと下げていたら、
静かに見守ってあげてください。
サイベリアンのしっぽは、
「しょんぼり」すると「力なく、だらりと垂れます」。
叱られた後や、狩りや遊びで失敗したときなどによく見られる光景です。
特に、狩りや遊びが上手にできない子猫の時期は、
見られる機会も多いかもしれません。
状況に合わせて、「見守る・なぐさめる」などしてあげてください。
常にだらんとしているときは注意が必要です。
病気などで体調を崩している可能性もあります。
サイベリアンの様子をよく観察して、
「動きが悪い・食欲がいつもよりない」など気になることがあれば、
病院に連れて行ってあげてください。
◆しっぽをゆっくりと大きく振る
「機嫌がよい時」や、「安心している時」の表現です。
非常にリラックスして、
気分がよい時といえます。
人間で言うと、
鼻歌を歌っているような感覚でしょうか。
美味しいおやつの事でも考えているのかもしれませんね。
- 大きくしっぽを振りながら「のんびり寝転んでいたり・目を細めたり」している
→単純にリラックスしています。 - 「立ったまま」大きくしっぽを振っている時
→何かを見つけてじっと観察している時です。「何?何?」と興味津々なのでしょう。
このような様子が確認できた時は、
大きな音を立てて邪魔をしないよう、
そっとしておいてあげてください。
◆名前を呼んだ時等にしっぽを数回振る
「動きたくない時」や「面倒くさいと感じている時」の表現です。
呼びかけは聞こえているということを示しています。
面倒くさがりながらも、
しっぽを数回振ることで飼い主さんに返事をしています。
◆座った状態で、しっぽを上下にパタ、パタ
「今日は何をしようかな?」と
次の行動を考えているときの表現です。
好奇心旺盛な子ネコの間は、
思い立ったらすぐ行動に移すことが多いため、
考え事をすることは少ないかもしれません。
もしも「しっぽを上下に動かす姿」を見たら、
邪魔をせずにじっくりと考えさせてあげてください。
◆早く小さく動かす時
「落ち着かない」「何か不安」と思っている時の表現です。
愛猫を脅かす何かがあるのかもしれません。
安心出来るように、
声をかけてあげたり・撫でてあげたりすると良いでしょう。
ただ、警戒している時は逆効果かもしれませんので、
様子を見ながら接してください。
◆抱っこされた時に動かす
人に抱っこされると、
サイベリアンはしっぽを振る事が多いです。
- 嬉しい時→ゆっくりと動かす
- 嫌な時 →早く動かす
サイベリアンを抱っこするとしっぽは見えづらいかもしれませんが、
よく観察し、嫌がっている時は解放してあげて下さい。
◆しっぽの先端を少しだけ動かす
何かに興味を惹かれている時の表現です。
小さな虫や、どこかでカサカサと音がしたなどで、
サイベリアンが反応しています。
サイベリアンが興味を持っている時は、
目もランランと輝いてきます。
邪魔をせずに、そっと見守ってあげてください。
【番外編】サイベリアンのしっぽについてのQ&A
サイベリアンのシッポに関するQ&Aです。
サイベリアンの飼い主さんが抱えやすい「サイベリアンのしっぽについて」に関する疑問やお悩みについてQ&A形式でご紹介しています。
Q.サイベリアンの名前を呼んでいるのに振り向いてくれません。
しっぽをピっと動かすだけです。
サイベリアンはどういう気持ちなのでしょうか?
A.聞こえているけど、「今は動きたくないにゃ。しつこいにゃ~」
ぐらいの気持ちではないでしょうか。あまりしつこく呼んでいるとネコもイライラして「しっぽの先を強く振る」ようになるでしょう。
Q.私が横になって寝ているとサイベリアンが目の前を横断してしっぽをペシペシ顔にぶつけてきます。
どんな意味があるのでしょう?
A.いわゆるマーキングの一種でしょう。
しっぽの付け根にもフェロモンが出る部位があります。
顔をすりつけてくるのも、
頬のあたりから分泌されるフェロモンを飼い主につけているのです。好意的な感情表現の1つと捉えることが出来ます。
Q.サイベリアン以外の猫科動物もしっぽで感情表現をするのでしょうか?
A.野生の猫科動物でもしっぽを両足の下に納めて、服従のポーズをとることはあります。
しかし、それ以外のシッポの動きでのコミュニケーションは行わないようです。
ただし、ライオンだけは例外で、
体をこすりつけるときにネコのようにしっぽを垂直にあげる姿が確認されています。ライオンは猫科で唯一群れを形成する動物ですので、
様々なコミュニケーション手段が存在するのでしょう。
◆サイベリアンのしっぽの動きまとめ
サイベリアンのしっぽの動きは、
さまざまな気持ちの表われなのです。
「猫は気まぐれ」といいますが、
子猫のうちは特に気持ちがころころと変わりやすい時期。
「今どんな気持ちなんだろう?」と気になったときは、
しっぽの動きを見て気持ちを考えてみてください。
飼い主さんにとってもしっぽの役割を深く知ることで、
コミュニケーションの手助けになるはずです。
今回あげたしっぽの動きや形は、
サイベリアンのしっぽによる代表的な感情表現です。
ネコ同士では、人間には気付かない
もっと細かいしっぽを使った「猫語」があるかもしれません。
しっぽを垂直に上げることが好意的な表現というのがわかったのは、
実は1990年代になってからです。
このように、今後も新しいしっぽ語が発見されるかもしれません。
人間にはしっぽがないのでイメージしにくいですが、
しっぽを観察するだけで、
大まかな「サイベリアンの気持ちを理解」することができるのです。
ぜひしっぽの動きに注目してサイベリアンの気持ちを理解し、
思いやりのある毎日を過ごしてあげてくださいね。