サイベリアンは外に出さないで!? サイベリアンを「完全室内飼い」する理由とは?

サイベリアンの「完全室内飼い」のメリットとポイント
最近は、サイベリアンは完全に室内で飼うことが推奨されています。
しかし、少し前まで猫は家と外を行ったり来たりするのが当たり前だったため、
「家のなかに閉じ込めていいの?」
と心配になる飼い主もいるようです。
今回はサイベリアンを完全室内飼いすることのメリットと、
押さえておきたいポイントご紹介します。
サイベリアンは室内だけで飼っても大丈夫?
サイベリアンを
「完全に室内で飼うか、外を出歩かせるか」
迷いませんか?
今は猫は完全に室内だけで飼うことが推奨されていますが、
もともと猫は「家と外を自由に行き来するのが普通」でした。
そのため、家に閉じ込めていたらストレスがたまってしまわないかと心配になると思います。
飼っているサイベリアンが窓際に座ってじっと外を見ていると、
「外に出たいのかな?」と不安になる飼い主は多いです。
もちろん、外を自由に歩きまわることを望む猫はいるでしょう。
しかし、それ以上にサイベリアンを室内で飼うのは
メリットのほうが大きいのです。
野良ネコが出歩くのは、「エサ」と「安心できる場所」を求めてです。
エサが豊富にあって安心できる場所があれば、
わざわざ危険を冒して歩きまわることはありません。
「狭いところに閉じ込めておくのはかわいそう」
なんて、思わなくていいんです!!
サイベリアンを完全室内飼いするメリットとは
猫の寿命は年々伸びていて、
現在は「15.04年」です。
20歳を超える猫も珍しくなく、
「長くて10年」と言われていたころとは「比べものになりません」。
猫の寿命が延びた理由は
- キャットフードの質向上
- 医療の進歩
など、飼育環境が整ったことだとされています。
その証拠に、
野良猫の平均寿命は「3~5年」と、
飼育されている猫より「かなり短い」ままです。
屋外で暮らしていると、
- 猫同士のケンカ
- 交通事故
- 病気
など、さまざまな危険にさらされます。
自由の代償は大きいのです。
室内飼いの場合はそういった危険がないとともに、
飼い主が猫の健康管理に気を配れて、
少しの異変にも対処しやすい
というところもポイントでしょう。
しかし、飼育されている猫にも環境によって
寿命に違いがあります。
- 外に出ず、完全室内飼いのネコが「15.81年」
- 基本は室内飼い。時々外に出かけるネコは「13.26年」
差は「2年半」です。
サイベリアンを完全室内飼いするメリットは、
第一に「長生きする」
ということです。
かわいい愛猫とはできるだけ長く一緒にいたいですよね。
サイベリアンを満足させる部屋を作ろう!!
サイベリアンを完全室内飼いすると決めたら、サイベリアンが満足できる環境を整えてあげましょう。
- キャットタワーを用意する。
- ネコは狭いところに入るとおちつく。
- ネコが気に入った場所はそのままにしておく
- トイレは人通りの少ない部屋の隅に設置する。
- エサ場はトイレの近くを避ける。
最低限必要なのは、
- 上下運動できるスペース
- 落ち着けるスペース
です。
サイベリアンは「上下運動」と「高い場所」が好きなので、
キャットタワーを用意しましょう。
飼い主が棚などを組み合わせて段差を作るのもいいですが、
きちんと固定して、置く荷物も考えないと
倒れたり物が落ちたりして危険です。
手軽なのは爪とぎと一体になっている市販のキャットタワーです。
ネコの運動能力に合わせて選んでください。
また、爪とぎはキャットタワー以外にも「複数」用意しましょう。
猫は「狭いところに入る習性」があります。
これはサイベリアンも同じです。
敵から襲われないように身を守り、
獲物を他の動物に取られないようにしていた野性時代の名残です。
ネコの落ち着ける場所は、
その観点で探してみてください。
カゴやネコベッドなどに毛布やタオルを置いてあげるといいですが、
猫は好みにうるさいので、
傾向がつかめるまでは段ボール箱などで様子を見ましょう。
猫は勝手にお気に入りの場所を見つけます。
猫がよくいる場所があればよほどの不都合がない限り、
放っておいてあげてください。
トイレは人通りが少ない部屋の隅に設置しましょう。
エサをあげる場所はあまり気にしなくても大丈夫ですが、
トイレの近くは避けてください。
家のなかで気をつけたいネコの危険ポイント
家のなかなら絶対に安全!ということはなく、
サイベリアンを完全室内飼いするなら気をつけたいポイントがあります。
- 誤飲・誤食
- 電気のコードにいたずら
- ドアに挟まる
- 溺れる(お風呂・水槽)
- 爪が引っかかり折れてしまう
まず気をつけたいのは誤飲・誤食です。
猫が中毒を起こす食べものはもちろん、
人間の薬や輪ゴム、ボタン、糸くずなど、
飼い主が予想だにしないものを飲み込んでしまうことがあります。
猫はひも状のものが好きなので、
特にひも状のものは気をつけましょう。
部屋のなかは
常に整理整頓し、物を出しっぱなしにしない
のが誤飲・誤食を予防する第一歩です。
電気コードもひも状でいたずらされやすいものです。
コンセントにプラグを挿している状態で噛むと「感電」してしまうことがありますし、
電気コードで遊んでいるうちに電化製品本体が落ちてくる可能性もあります。
できるだけ電気コードはカバーをつけ、
床や壁にしっかり這わせて配線しましょう。
ドアに挟まってしまうトラブルもよくあります。
- 気付かずに勢いよく閉めてしまう
- 風などで閉まる
猫がいる位置を把握しておくとともに、
ドアを開けっぱなしにしないように気をつけてください。
そのほか、
- 水の張ったお風呂を明け放しにしており、「そこに落ちて溺れる」
- 布製品(ソファ・毛布など)に引っかかって「爪が折れてしまう」
などの事故もよくあるものです。
特にサイベリアンは水を怖がらない性格です。
お風呂もそうですが、水槽にも注意が必要です。
部屋のなかを猫目線で点検し、
危険性をあらかじめ排除しておくことが
猫の飼い主にとって、
とても重要な任務の1つとなります。
サイベリアンにとって快適な部屋とは!?
散らかるのが嫌で、
猫グッズを一カ所にきちんとしまう飼い主がいますが、
あまりおすすめできません。
サイベリアンにとって家はなわばりですが、
なわばりとは「自分のにおいのする場所」のことをいいます。
自分のにおいのするものが常に一カ所に集められていては、
サイベリアンが混乱してしまいますよね。
人間のものはきっちり整理整頓し、
サイベリアンのおもちゃ・毛布などは
「適度に散らかして」あげる。
これがサイベリアンにとって快適な部屋づくりの第一歩です。
まとめ
サイベリアンがじっと窓の外を見ていると、
「外に出たいのかな」とかわいそうに思う飼い主は多いです。
しかし、サイベリアンとしては自分のなわばり(家)の境界をパトロールしているだけで、
特に深い意味はありません。
それよりも、サイベリアンが快適に暮らせる環境を整えてあげることが、
サイベリアンの飼い主としての努めです。
安心安全で快適な環境をつくり、
かわいい愛猫とできるだけ長く一緒に暮らせるようにがんばってくださいね♪