猫アレルギーの救世主「サイベリアン」!!

「サイベリアン」は猫アレルギーにならない!?
猫が大好きなのに「アレルギーが心配で飼えない」と
猫との暮らしを諦めている愛猫家の人もいるのではないでしょうか。
猫ちゃん達の種類は数多くありますが、
実はペットとして一緒に暮らしてもアレルギーが出にくい猫もいます。
今回は、
アレルギーが出にくいと言われている猫種「サイベリアン」をご紹介します。
そしてなんと言っても注目すべきなのが、
「サイベリアンは猫アレルギーの人に向いている」と言われています。
「アレルギーがあっても飼える猫」としてアメリカでは有名で人気者です。
先日のNY研修の往診の際、
サイベリアンを飼っているお宅に訪問したときドクターが少年にアレルギーの調子はどうだい?
と聞いていました。この家庭では元々夫婦が猫好きでしたが
子供が猫アレルギーのため一度猫を飼うのを諦めていたそうです。サイベリアンならば猫アレルギーが出にくいという助言の元、
実際に飼ってみたところ少年は猫アレルギーの症状は出ず、
サイベリアンと仲良く暮らしているとのことでした。引用:ネコ専門病院の猫ブログ NEKOPEDIA http://nekopedia.jp/cat-allergie-siberian/
◆そもそも「猫アレルギー」ってなに?
「猫アレルギー」とは、猫に接触するとアレルギー症状が出ることをいいます。
人によっては、
猫を飼っている人に接触するだけで症状が出る方もいるそうです。
◆「猫アレルギー」の症状
- 目の症状・・・かゆみ、腫れ、充血、涙
- 鼻の症状・・・くしゃみ、鼻詰まり、かゆみ、鼻水
- 皮膚の症状・・・赤くなる、かゆみ
- 喉の症状・・・咳、痛み、喘息
猫アレルギーの人は、
「くしゃみが出る・鼻水が出る・目がかゆくなる」といった花粉症と同じような症状が出ます。
その他にも
「喘息のように咳き込む・胸が締め付けられるように苦しい・唇の荒れ・吐き気」などがあります。
重症化すると「目が腫れる・皮膚が赤くなって腫れる・呼吸困難」になるという症状も現れます。
◆こんな人は「猫アレルギー」かも・・・
- 猫を触ったり、抱っこをするとくしゃみや鼻水が出る、かゆくなる
- 猫に触れた部分の皮膚が赤くなる
- 猫の近くにいると呼吸しづらい
「外で猫と触れ合ったり、猫を飼っている家に行く」と猫アレルギーに似た症状が出る方は、
猫アレルギーの可能性が高いです。
猫を飼おうと思っている方は病院で猫アレルギーの検査を受けてから猫を飼うことをおすすめします。
◆「猫アレルギー」の原因は?
猫アレルギーは「ヒスタミン」と呼ばれる体内にある化学物質が原因となって引き起こされると考えられています。
「アレルギー」とは、
体内に入ってきた異物を免疫機能が排除しようとすることで体調を悪くする症状のことをいいます。
これらのアレルギーを引き起こす異物を「アレルゲン(抗原)」と呼びます。
最近の研究では、
猫の唾液に含まれているタンパク質でアレルギーを引き起こすということもわかっています。
何が猫アレルギーのアレルゲンになっているのかは人によって違い、
一般的には猫から分泌される「ホルモン・猫の毛・猫のフケ・ホコリや垢・カビ」などが関係しているのではないかといわれています。
これを異物と体が感じるかどうかは、
人の体質によって違いがあり、
今まで猫に触っても平気だったという方が「突然・猫アレルギーになる」場合もあるようです。
猫アレルギーの原因となるアレルゲンはいくつかあり、
現在の研究で分かっているだけで「8種類」。
そのなかでも、猫アレルギーの人の大多数である9割近くの人が反応を示すのが「Fel d 1」という物質です。
猫の皮脂腺、唾液、肛門腺などから分泌されるタンパク質です。
唾液腺から分泌されたものがグルーミングによって体全体に拡散されると考えられていましたが、
身体の一部を隠してグルーミングできないようにして分泌量を測るテストをした結果、
グルーミングした場所もしていない場所も同じ量の「Fel d 1」が検出されたため、
「唾液腺だけでなく体の表面からも分泌されることが分かった」という経緯があります。
次に原因となるのが「Fel d 4」というタンパク質。
猫アレルギーの原因として、
「Fel d 1」の次に考えられている物質です。
「Fel d 4」はリポカリンから構成されるタンパク質で「猫の唾液にだけ含まれている」とのこと。
ネコアレルギーの約6割近くが「Fel d 4」を原因とすると考えられています。
他にもいくつかのアレルゲンがありますが、
猫アレルギーの原因となる主なものが上記にあげた「Fel d 1」「Fel d 4」と言われています。
「Fel d 1」「Fel d 4」は、
「皮脂腺や唾液・涙」などに含まれているので、
「猫に直接触れなければ大丈夫なのでは?」と思ってしまうかもしれません。
しかし、
これらの猫アレルギーの原因になるアレルゲンは実はかなりの小さい物質。
空気中を浮遊しているホコリや花粉など、
極小の物質よりもさらに細かい粒子です。
猫の毛に付着したこれらの小さな物質は、
毛と一緒に空気中に舞います。
つまり、
「猫と一緒の空間にいれば、
空気中に分散している状態なので、
猫を直接触らなくてもアレルギー症状が発症する」のです。
特に首や顔の周辺の毛に多いとされていて、
飼い主さんが猫アレルギー対策のグルーミングをする場合は、
この部分を重点的にケアするといいかもしれません。
◆サイベリアンは「Fel d 1」が少ない!!
ちなみに、
2000年に発表されたFel d 1を測定したデータをご覧ください。
上記の結果からいっても「ほかの品種よりも、アレルギー反応が起きにくい」ことが分かります。
ただし、
猫によりFeld1の量が異なる為、
サイベリアンなら絶対に「猫アレルギーが出ない」というわけではありません。
まとめ
サイベリアンは数少ないアレルギー物質の少ない猫です。
猫が好きだけど「猫アレルギー」があって飼うことをあきらめていた方には朗報です!!
自分だけじゃなく、
家族が猫アレルギーでお悩みの方もいらっしゃいます。
サイベリアンはとても人気があり、
現在はブリーダーも増えてきています。
アレルギー反応が出にくい子を選ぶには、
メスで薄い被毛色のサイベリアンを選ぶことが、
よりFel d 1の分泌が少ない子を探すポイントになると思います。
飼うなら「オス猫」が良いという場合は、
こちらも被毛色は「薄め」を選び、
「去勢済みの子」が望ましいですね。
猫アレルギーを持ちながらサイベリアンを多頭飼育している人たちによると、
- 1匹目は少しだけアレルギー反応が出たが、2匹目は全く出なかった。
- 3匹いるけど、未だアレルギー反応が出ていない
- どの子を迎えた時も軽いアレルギー反応は出た
という人など様々でした。
しかし、
個体差はあるもののやはりネコアレルギーの元になるFel d 1の分泌が、
他の猫種に比べて少ないことは間違いなさそうです。
猫が好きだけど猫アレルギーのため諦めていた方、
是非一度、サイベリアンに会いに行ってみて、
諦めていた猫を家族の一員にできればと思います。